「タカラスタンダードのリフォームは高い」。検討中にこの言葉を目にして、手が止まっている人は多いと思います。気に入ったけれど予算が心配。本当に高いなら他社にしたほうがいいのか。この記事は、その引っかかりを解きほぐすために書いています。
先に結論を言うと、「高い」という評判は半分当たっていて、半分は誤解です。何と比べるか、どこを見るかで答えが変わります。値引きや補助金で実際の負担を下げる方法もあります。順番に整理していきます。
「高い」と言われる理由は、だいたい3つ
口コミで「高い」と言われるとき、その背景はおおむね次のどれかです。
入口価格が安いシリーズと比べている
他社には、とにかく価格を抑えた普及シリーズがあります。その入口価格とタカラの標準的なグレードを並べれば、タカラのほうが高く見えます。ただ、これは同じ土俵で比べていないことが多い。素材や仕様が違うものを価格だけで並べると、どうしても高く感じます。
ホーロー素材ぶんのコストがのっている
タカラスタンダードの特徴は、キャビネットや浴室パネルにホーロー素材を標準的に使っていること。汚れに強く、傷や熱にも強い素材です。そのぶんのコストは価格に含まれます。「素材にお金を払う」設計なので、入口価格だけ見ると割高に映るわけです。
工事費を含めた総額で驚いている
これはタカラに限らない話ですが、本体価格だけ見て予算を組んでいると、工事費が加わった総額の見積もりに驚きます。「本体は安かったのに総額が高い」のは、メーカーの問題ではなく工事費の見落としです。タカラが特別高いと感じる原因が、実はここにあることもあります。本体と工事費を含めた相場感は、キッチンリフォーム費用の目安やお風呂リフォーム費用の目安で価格帯ごとに整理しています。
「値引きが少ない=高い」とは限らない
タカラスタンダードを調べると「値引きが渋い」「ほとんど値引きしてくれない」という声が必ず出てきます。ここだけ見ると強気な高いメーカーに思えますが、値引き率の大小で高い・安いを判断すると、かえって読み違えます。
住宅設備の価格は、メーカーによって表示のしかたに違いがあります。カタログの定価を高めに設定しておいて、そこから大きく値引きする見せ方と、最初から実売に近い価格を表示する見せ方です。タカラは後者で、値引きを前提にしない「適正価格」を販売方針として掲げています(タカラスタンダードの公式サイトでも明言されています)。
| 価格表示のしかた | 定価の設定 | 値引き率 |
|---|---|---|
| 値引き前提で表示するメーカー | 高めに設定 | 大きい(割安に見える) |
| タカラ(適正価格表示) | 実売に近い | 小さい(5〜10%程度のことが多い) |
大きな値引き率は、その分だけ定価が高く設定されているから成り立ちます。「半額になった」と感じても、もとの定価が高ければ最終価格が割安とは限りません。逆にタカラの「値引きが少ない」は、強気というより、最初から値引き分を上乗せしていないというだけのことです。最終的な購入価格でならすと、各社で大きな差にならないこともよくあります。
各社を比べるときは値引き率ではなく「工事費まで含めた最終的な総額」で見てください。値引き率の大きさは安さの証明にはなりません。相見積もりを取るときも、見るのは割引後の総額です。
どんな人に「高い」のか、どんな人に「妥当」なのか
結局のところ、価格の評価は何を重視するかで変わります。
| こういう人には | タカラの価格は |
|---|---|
| 初期費用をとにかく抑えたい | 割高に感じやすい |
| 短期間で住み替える予定がある | 素材の良さを活かしきれない |
| 掃除のラクさを重視する | 払う価値を感じやすい |
| 20年30年と長く使うつもり | 妥当と感じやすい |
つまり「高い/安い」は人によって答えが違う、というのが正直なところです。すぐ住み替える家のリフォームに素材へお金をかけるのはもったいない。逆に、これから長く住む家なら、毎日の掃除のラクさや傷の付きにくさは効いてきます。自分がどちらに近いかで判断するのが現実的です。
実際の負担を下げる方法はある
「気に入ったけど予算が」という人に向けて、負担を下げる現実的な手立てを挙げます。
グレードと仕様を絞る
いちばん効くのはここです。最上位グレードでなくても、ホーロー素材の良さは標準クラスでも得られます。扉カラーや天板の素材を一段落とすだけでも金額は変わります。「全部入り」を狙わず、自分にとって外せない部分だけにお金を寄せると、総額はかなり調整できます。
値引きは「ある前提」で考えない
リフォームの見積もりには値引きが入ることもありますが、どれくらい引けるかは依頼先や時期によります。最初から大幅な値引きを当てにして予算を組むのは危ういです。複数の依頼先で見積もりを取って比べると、価格の妥当性が見えてきます。
補助金が使えないか確認する
断熱性能を上げるリフォームなどは、国や自治体の補助金の対象になることがあります。条件に合えば、実際の負担を数万円から数十万円下げられる可能性があります。補助金は年度や制度で内容が変わるので、検討中の時点で最新の状況を確認しておくと得をしやすいです。どんな制度があるかはリフォームで使える補助金の記事で2系統に分けて解説しています。
- 「総額でいくらまで」と上限を先に決めておく
- 外せない部分と妥協できる部分を分けておく
- ショールームで予算を伝え、その範囲の提案をもらう
価格に納得したいなら、実物と見積もりで判断する
「高いらしい」という評判のまま検討をやめてしまうのは、もったいないです。なぜなら、その評判の多くは入口価格だけの比較や、工事費を含めた総額の見落としから来ているからです。
納得して決めたいなら、ショールームで実物を見て素材の質感を確かめ、予算を伝えてその範囲の提案をもらうのが近道です。展示品を前に「ここまでなら出せる」「ここは譲れない」と話していくと、自分にとって高いのか妥当なのかが、ネットの口コミよりずっとはっきりします。ショールームの予約方法は別記事にまとめています。
よくある疑問
- タカラは本当に他社より高いのですか?
-
同じグレード帯で比べれば、極端に高いわけではありません。「高い」と言われるのは、他社の格安シリーズの入口価格と比べているケースが多いためです。素材や仕様をそろえて比較すると、印象は変わってきます。
- 値引きはどれくらい期待できますか?
-
依頼先や時期によって差があり、一律にいくらとは言えません。大幅な値引きを前提に予算を組むのは避け、複数の見積もりを比べて妥当な価格かを判断するのが現実的です。
- 予算を抑えたいとき、いちばん効く方法は?
-
グレードと仕様を絞ることです。最上位でなくてもホーロー素材の良さは得られます。外せない部分にだけお金を寄せて、ほかは標準クラスにすると総額を調整しやすくなります。
- 補助金を使えば安くなりますか?
-
断熱性能を上げるリフォームなどは、補助金の対象になる可能性があります。条件に合えば実際の負担を下げられます。制度は年度ごとに変わるため、検討中の時点で最新の内容を確認しておくとよいです。
評判ではなく、自分の条件で決める
「タカラは高い」という評判は、比べる相手と見るポイントによって当たりも外れもします。長く住む家で掃除のラクさを重視するなら、価格は妥当に感じやすい。短期で住み替えるなら、たしかに割高かもしれません。
大事なのは、口コミの「高い」に振り回されず、自分の条件で判断すること。グレードを絞る、補助金を確認する、複数の見積もりを比べる。この3つで負担はかなり調整できます。実物を見て予算を相談すれば、自分にとっての答えがはっきりします。




